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仮想通貨の20%分離課税はいつから?2026年改正の対象と注意点

「仮想通貨の税金が20%になる」と聞いて、2027年から誰でも一律20%になると思っていませんか。2026年に税制改正が決まりましたが、すべての暗号資産・すべての取引にすぐ適用されるわけではありません。

この記事では、2026年10月4日時点の財務省・金融庁・国会・国税庁の資料をもとに、20%の分離課税が決まった範囲、開始時期の決まり方、現在の税金との違いを整理します。

先に結論

  • 対象となるのは、金融商品取引業者登録簿に登録された「特定暗号資産」など、法律上の条件を満たす取引です。
  • 税率は所得税15%・住民税5%の合計20%とされています。
  • 適用開始日は金商法改正の施行時期と連動します。「2027年から」と一律には言えません。
  • 開始までは現在の課税ルールに沿って申告・記録します。

2026年の改正で決まったこと

金融商品取引法と資金決済法の改正法は2026年7月15日に成立し、7月23日に公布されました。これに合わせた令和8年度税制改正では、一定の暗号資産の譲渡等から生じる所得を、ほかの所得と分けて課税する仕組みが定められています。

財務省の税制改正資料では、対象となる譲渡所得等に対し、所得税15%・個人住民税5%の合計20%を適用するとしています。要件を満たす場合、控除しきれない損失を翌年以後3年以内に繰り越す仕組みも設けられています。

ここでいう20%は、対象取引の所得にかかる税率です。売却代金の20%を納めるという意味ではありません。また、所得税・住民税以外の負担や個々の申告要否まで、この数字だけで判断することはできません。

すべての暗号資産が対象になるわけではない

税制改正資料が対象としているのは、金融商品取引法上の「特定暗号資産」です。法律案の定義では、金融商品取引業者登録簿への登録などの条件が示されています。また、その特定暗号資産を暗号資産取引業者に対して譲渡等した場合の所得が対象です。

したがって、「国内外のどのサービスで取引しても対象」「保有する全銘柄が対象」と読み替えることはできません。銘柄の登録状況、取引相手、取引の種類など、実際の適用条件を確認する必要があります。

確認する点 改正資料で示されている内容
税率 所得税15%・個人住民税5%、合計20%
対象資産 金融商品取引業者登録簿に登録された「特定暗号資産」などの要件を満たすもの
対象となる所得 対象暗号資産を暗号資産取引業者へ譲渡等した場合の譲渡所得等
損失の繰越 一定の要件のもと、控除しきれない損失を翌年以後3年以内に繰越控除
開始時期 金融商品取引法改正の施行年を基準に決まる

20%課税はいつから始まる?

税制改正の適用開始日は、金融商品取引法改正の施行日の属する年の翌年1月1日とされています。法改正の施行日は、2026年7月23日に公布された法律の附則により、公布から1年を超えない範囲で政令が定める日です。

つまり、改正法の施行年が確定しないうちは、税制の開始年も確定しません。たとえば施行日が2026年中なら適用開始は2027年1月1日、2027年中なら2028年1月1日という決まり方です。これは仕組みの例であり、特定の日から始まると予測するものではありません。

「2027年から20%」と年だけを断定した情報には注意してください。政令による施行日と、税制改正の適用開始日は別々に確認します。最新の施行日は金融庁の法令・お知らせで確認できます。

開始までは現在のルールで記録・申告する

新しい制度の適用前に行った取引まで、自動的に20%課税になるわけではありません。適用開始前は、現在の所得税の取扱いに沿って損益を計算します。国税庁は、暗号資産の売却や使用で生じた利益について、原則として雑所得に区分される場合があることや、計算書・取引記録の確認先を案内しています。

売買だけでなく、暗号資産で商品を買う、別の暗号資産と交換する、報酬を受け取るなど、取引内容によって記録すべき情報や税務上の扱いが異なります。新制度の20%という数字だけで、レンディング報酬など別の所得区分まで同じ扱いだと判断しないでください。

今の計算方法や税金が発生するタイミングは、仮想通貨の税金はいくらからかかる?、税金がかかる主なタイミング、レンディング報酬の税金と計算方法も確認してください。

よくある質問

2027年から全員の税率が20%になりますか?

いいえ。開始時期は金商法改正の施行年に連動し、対象も一定の暗号資産と取引に限られます。2027年から一律に適用されると決めつけず、施行日と対象条件を確認してください。

海外取引所の利益も20%ですか?

サービスが海外か国内かだけで判断できません。対象資産の登録状況、取引相手、取引の種類など法令上の要件を確認します。改正資料だけから、海外サービスの取引すべてが対象だとは言えません。

レンディングで受け取る報酬も20%ですか?

譲渡所得等に関する今回の仕組みと、貸出報酬の受取時の課税を同じものとして扱うことはできません。報酬を受け取った時点の税務上の取扱いは、国税庁の最新資料や税理士などに確認してください。レンディングの損益整理はこちらの記事で解説しています。

損失を3年間繰り越せますか?

改正資料には、一定の要件のもとで、特定暗号資産に係る損失を翌年以後3年以内に繰り越す仕組みが示されています。すべての暗号資産の損失が無条件で繰り越せるという意味ではありません。

公式情報で適用日を確認する

税制改正の内容と施行時期は、関連法令や政令の公布で更新されることがあります。売却や申告の判断をする際は、記事の更新日だけでなく、次の一次情報を確認してください。

現行ルールの基礎は金融庁・国税庁など公式情報の探し方も参考にしてください。制度の切替時期や対象取引を確認してから、記録方法や申告内容を判断しましょう。

※本記事は2026年10月4日時点で公表されている法令・公的資料を一般向けに整理したものです。個別の税額や申告要否を判定するものではありません。取引履歴は保存し、個別判断が必要な場合は税務署または税理士へ相談してください。

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