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仮想通貨の指値と成行の違い|板の具体例・一部約定・注文ミスを解説

指値は価格を指定し、成行は成立を優先する注文方法。価格表示はイメージ 基礎知識

仮想通貨の指値(さしね)は、買う上限価格・売る下限価格を指定する注文です。成行(なりゆき)は、価格を指定せず、板にある注文と売買を成立させることを優先します。違いは「安く買えるか」ではなく、価格と成立のどちらを優先するかです。

この記事では現物の板取引を例に、指値・成行の違い、注文が成立しない理由、一部だけ約定したときの確認方法を説明します。価格は仕組みを理解するための仮定で、現在の相場や購入推奨価格ではありません。

まず覚える2つのルール
指値買い:指定した価格以下で買う。
成行買い:その時点の売り注文から買う。画面で見た価格と約定価格が同じとは限りません。

指値と成行の違いを早見表で比較

比較点指値注文成行注文
価格指定買いは上限、売りは下限を指定指定しない
成立の条件指定価格内で相手の注文が必要板にある相手の注文と成立を優先
主な注意点成立しない・一部だけ成立することがある複数の価格にまたがって成立することがある
確認する場所価格・数量・未約定の注文残数量・板・約定履歴
考え方価格の条件を守りたいとき価格変動を理解して成立を優先するとき

販売所の「購入」ボタンと、取引所の板注文は仕組みが異なります。画面の区別が曖昧なら、取引所と販売所の違いから確認すると理解しやすくなります。

指値注文:買う上限・売る下限を決める

1BTCを1,000万円以下で買いたいなら、買い指値の価格を1,000万円にします。相手の売り注文と条件が合えば、その価格またはより安い価格で成立します。1,000万円より高い価格では買いません。

売り指値は逆です。1BTCを1,000万円以上で売りたいなら、1,000万円を下限に指定します。条件に合う買い注文がなければ、売買は成立せず注文が残ります。

重要なのは、指値を出した瞬間に必ず待機するわけではないことです。すでに条件を満たす相手の注文があれば、すぐ成立する場合もあります。bitFlyerのLightning公式FAQでは、指定価格より有利な条件で成立できる場合の即時約定も説明されています。

成行注文:板の相手と成立させることを優先する

成行買いでは、その時点の売り注文のうち安い価格側から、注文数量を満たすように取引されます。成行売りなら、高い価格側の買い注文が相手です。価格を指定しないため、最後に表示された取引価格だけで支払額を決めることはできません。

板の数量が少ないと、1つの価格では必要な数量がそろわず、複数の価格にまたがって成立します。画面を見てから発注するまでに注文が動く場合もあり、想定より不利な価格になることがあります。この価格のずれをスリッページと呼びます。

根拠:bitFlyerの暗号資産取引説明書(注文条件)。取引の停止や相手注文の不足もあるため、「成行ならいつでも確実に成立する」とは考えないでください。

板の具体例:同じ0.003BTCでも結果が変わる

次の売り注文が並んでいる場面を考えます。手数料は別として、板が発注まで変化しないという仮定です。

売り注文の価格(1BTC)売られている数量その数量の代金
10,000,000円0.002BTC20,000円
10,100,000円0.003BTC30,300円

0.003BTCの成行買いを出した場合

まず1,000万円の注文から0.002BTC、残り0.001BTCを1,010万円の注文から買います。代金は20,000円+10,100円=30,100円です。平均価格は約10,033,333円/BTCとなり、最初に見えた1,000万円の価格だけで全量を買ったわけではありません。

1,000万円で0.003BTCの指値買いを出した場合

条件を満たす売り注文は0.002BTC分なので、その数量だけ成立します。残り0.001BTCは1,010万円では買わず、通常の未約定注文として残ります。有効期限や執行条件によって残りの扱いが異なるため、使っているサービスの注文ルールを確認しましょう。

「注文を受け付けました」だけで購入完了と判断しない
約定済み数量と未約定数量を確認してください。一部だけ買えているのに、全量を買い直すと、予定より多く保有することがあります。

指値を出したのに買えないときの確認順

①買い・売りを選び間違えていないか、②価格の桁と数量が正しいか、③相手側の板に条件を満たす注文があるか、④すでに一部約定していないか、⑤注文の有効期限や最低数量を満たすか、の順に確認します。

チャートが指値に達したように見えても、自分の注文が全量成立するとは限りません。チャートは成立した取引の記録で、そこに自分の必要数量が残っていることまで保証しないからです。条件を変える場合は、古い注文の残りを確認してから操作しましょう。

キャンセルできるのは未約定の部分

すでに成立した売買は、注文キャンセルで元に戻せません。指値注文の残りを取り消したい場合は、未約定一覧を確認します。bitFlyerの取引説明書では、指値は約定前にキャンセルでき、成行はキャンセルできないとされています。訂正する場合も、取消後の新規注文が必要です。

取消操作の間にも約定する可能性があるので、操作後は取消結果と約定履歴を確認してください。ほかの取引所では操作や有効期限が異なるため、同じルールだと決めつけないことが大切です。

指値なら手数料が安い?メイカー・テイカーと分けて確認

指値・成行は注文方法で、メイカー・テイカーは板への参加の仕方を表します。指値でも既存の注文とすぐ成立すれば、板に新しい注文を残す取引とは異なります。「指値=必ずメイカー=手数料が安い」とは限りません。

たとえばbitFlyerの現物手数料は、公式料金表で取引量に応じた料率が示されています。指値という名前だけで無料にはなりません。bitFlyerの公式手数料表と、当ブログのbitFlyer手数料ガイドを確認してください。Coincheckの費用はCoincheck手数料ガイドにまとめています。

初心者が注文前に確認する5項目

確認項目見る内容
取引の種類現物か、証拠金を使うCFDなどか
通貨ペアBTC/JPYなど、買う通貨と支払う通貨
買い・売り意図した側を選んでいるか
価格と数量価格は1BTCあたりか、数量の小数点は正しいか
注文後の状態約定済み・一部約定・未約定・取消のどれか

借入や生活費で購入数量を増やさず、注文の仕組みが分からない部分は発注前に確認しましょう。操作方法はbitFlyerで暗号資産を購入する方法でも説明しています。

よくある質問

指値は必ず指定価格ぴったりで成立しますか?

買いは指定価格以下、売りは指定価格以上で成立します。より有利な相手の注文があれば、指定した価格と異なる場合があります。

成行の方が利益を出しやすいですか?

注文方法は利益を保証しません。成行は購入後の値下がりを防ぐ仕組みではなく、指値も安く買えた後の値下がりを防ぎません。売買コストと価格変動は分けて考えましょう。

指値と逆指値は同じですか?

異なります。通常の指値は価格の上限・下限を指定します。逆指値は、条件となる価格に達してから注文を発動するものです。発動後が成行か指値かで挙動も変わるので、使う前にサービスの説明を確認してください。

最初は「希望価格・注文数量・注文残」を確認する

価格の条件を守りたいなら指値、価格を指定せず成立を優先するなら成行、という違いを押さえましょう。どちらも最後は約定履歴で実際の数量・価格・費用を確認することが大切です。購入場所を選ぶ段階なら、取引所と販売所の比較へ進んでください。

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